授業探訪記
社会福祉学科 / 社会福祉学特殊講義VI

社会福祉学特殊講義VIでは、講義だけではなく調査活動や、フィールドワーク、点字実技等も行うことが特長です。障がい者市民が直面する課題を市民全体の問題としてとらえ、それぞれが共通に理解を深めるために、課題別のテーマを掲げ、講義、体験、フィールドワーク等の手法を駆使しています。

本日の授業では、盲導犬とその暮らしについて学ぶため、滋賀県より盲導犬ユーザーの前田眞理さんとそのパートナー・パズ君をゲストにお招きし、盲導犬のこと、盲導犬との生活についてたっぷりとお話いただきました。

前田さんのもとにやってきたパズ君は、7歳の男の子。人間でいうと働き盛りの40代です。今日はあいにく朝から激しい雨が降り続いていたので、レインコートに身をつつみ、滋賀県のご自宅からこの深草学舎まで、バスと電車を乗り継いでやって来てくれました。

盲導犬と暮らすために

性格があうかどうか、というよりも、生活スタイルがあうかどうかが大切です。盲導犬も人と同じように、ひとりひとり個性があります。階段の上り下りが得意、電車の乗り降りが得意、人混みがちょっと苦手、疲れやすい等々、得手不得手もあります。初めて出会った頃は、お互いが新米同士なんです。だから、一緒に歩んでいけるように、互いに信頼関係を築き、うまく生活できるように努力します。

盲導犬のパズくん。雨の中レインコートに身を包み、講義にきてくれました

盲導犬のパズくん。雨の中レインコートに身を包み、講義にきてくれました


盲導犬の一生

  • ・2ヶ月くらいで、離乳期をむかえ、親元を離されて、パピーウォーカー(ソーシャライザー)に1年間育てられます。
  • ・その後、盲導犬協会で、希望されるユーザーと4週間程度の共動訓練を受けます。
  • ・ユーザーは協会から盲導犬をお借りして、盲導犬がその役割を終える年齢にきたら、協会へお返しします。
  • ・その後は、最期を迎えるまで、協会やボランティアさんのところで大切にしていただきます。
  • ・平均で12歳くらいが寿命です。

こどもにも大人にも大人気の絵本「にじいろのさかな」

重たいハーネス。盲導犬がお仕事中であることの印です


ふれあいタイム

重たいハーネスをはずしたら、家庭で飼われているワンちゃんと同じです。パズくんもハーネスをはずしてもらうと、たくさんの学生に囲まれて、教室を駆けめぐります。でも前田さんの側から離れてしまうと、すぐ元に戻ってきました。

前田さんはわかりやすく丁寧にお話くださいました

前田さんはわかりやすく丁寧にお話くださいました


みなさんにお願い

  • ・盲導犬が、横断歩道(信号)の色、赤・青を判別して渡っているのでありません。人間が慎重に左右の交通状態を音や雰囲気で確認して、盲導犬に進めの指示をだしています。街で、盲導犬と一緒に信号を待っている人がいたら、「信号が変わりましたよ」と伝えてあげてください。
  • ・盲導犬は、健康管理のために、いつも腹八分目。訓練されているから食べないということではありません。お菓子、食べかすなどが落ちていたら、パートナーの目をぬすんで食べちゃいます。ぜったいポイ捨てはしないでくださいね。チューインガムを踏んだときは、べったりとくっついてしまって、足の毛を切らなければならないこともあります。社会全体で、誰もが暮らしやすい生活を築いてほしいです。

前田さんにハーネスをはずしてもらい、教室を駆けめぐるパズくん

前田さんにハーネスをはずしてもらい、教室を駆けめぐるパズくん


――本日の授業では、盲導犬とその暮らしぶりを学ぶだけでなく、自分たちも社会市民の一員であり、私たち一人ひとりの思いやり、心がけで、誰もが暮らしやすい街になるんだということを学びました。

「ハーネスをつけている時、つけていない時の盲導犬の極端な様子を感じた。犬らしさを感じた」
「間接的には街やテレビ、映画などで見たことがあったが、生の盲導犬とじかに触れられたことが良かった」
「パズとパートナーの前田さんとの結びつきの強さ、そこに至までの訓練の効果を感じた」など学生からは様々な感想がよせられ、実りある授業となりました。

ハーネスをつけている時は、前田さんの側を離れることはありません

ハーネスをつけている時は、前田さんの側を離れることはありません

ハーネスをつけている時は、前田さんの側を離れることはありません


※写真をクリックすると拡大、もう一度クリックすると元に戻ります。

このページのトップへ戻る